詩『自動ドアの向こう側、サンセット・サバンナ。』

自動的な夜を映して君は、自動的な開閉を拒絶している、
それはサバンナの夜で、私が座る椅子の影だったところの、
時空が切り刻まれていることだ、重たい色をした日の入りの絵が、
私が見ていた場所の時空を切り刻む、静寂をバラバラにして、
私以外の全てを通り抜けていく、椅子と偽オアシスの反射する、
透明な夜に向かって日の入りの、夜の真空が通り抜けていく、

自動的に日の入りが私を襲う、自動的な闇の眷属の空席、
いつまでも電気はかよっている、私が夜を抜けるときには、
開閉を拒絶して、私を映して、私の心のみを向こう側に閉じ込めてしまう、
透明なCautionよ、日の入りの重厚な色合いよ、重々しく私を連れてゆけ、
向こう側に、この夜の向こう側のサバンナに、
椅子を、誰も座っていない、自由な椅子を私に譲れ、

警戒する光は視線ではない、自動的な日の入りは現実ではない、
私が取り残されている、透明な壁の向こうに、在るとしか言いようのない、
世界の入り口、入り口の日の入り、世界の重いサバンナの、厳格な額縁、
を見ている時空が光に刻まれている、上からあるいはこちら側の現実の、
塔の光も平等に光として、色が色として世界を表すことを許している、
平等に世界の表れを許可する、古びた権威の顔が見守っていることで、
存在が許される空間で存在する、日の入りに偽の太陽を見て偽の温度を、かよわせる、

私の車輪を映せ、私のサバンナへその道を切り開け、どうしても向こう側は、
輝きの向こう側から動かない世界は入り口を、私に見せるだけで、日の入りは、
私のものにはならない!車輪はGO、夜を映さずに、光だけ背負ってGO、
Cautionは透明な彼方に、自動的な夜に、自動的な日の入りを祝って、
空席を残してGO!扉は閉じた唇のように、透明な顔に記憶にある絵画を、
私に見せている、ようだ、機械の顔に絵筆の記憶で空席は、空っぽになった脳です、

通り抜けてゆけ、通り抜けてゆくがいい、誰も座らない場所を、誰も見ない世界を、
ただ君はそこでじっとしたままで、透明な向こう側で、通り抜けてゆけ、
さようなら私の車輪はGO、夜は続くから、点々と、
続いた闇のこちら側に親しみをもって、あの絵のことは忘れて、
記憶になって、今頃私があの場所になっている、そう願って今日は、走って帰ろう。