詩『猛烈な古代的な溶け切ったアイスのような』

神話を信じるものにのみ与えられる猛烈な古代的な溶け切ったアイスのような
諜報に向いたポーカーフェイスが「ただ作れ」と命じる透き通った論理

幸福が黒く塗りつぶされるときの虚時間感覚で通り抜けていく
固有な原子は顔の中にはなくまた存在のなかにもなくただ炎の影として現れる
隠された追想は何をきっかけにして火の神の死骸を線路に撒くのだろう

言葉の意味から始められるものと舌の動きから始まる語りのイメージ
平凡な趣味に密かに近づく爆弾のふりした忘れること自体の積み木
遠回りして光を避けて方法を手繰り寄せて盗聴器を捨てて満ち足りる
言葉の中では腕を動かす記憶が腕を動かさずとも沈黙のなかで甦る

無能な思索のなかにこそ本質的な帰宅があり帰宅はやがて人間になる
どの線路も存在の印であり結婚はその流れ去ったあとの余韻を楽しむ半神だ
進むことしか知らぬ安らぎの列車に積まれた通好みの青い原初の生足

疑似射殺分解能の美的な乗り換えを時空論の流れる聖なる川の小石に詰め込む
国境近くに作られた墓地との対話発電論理への分類する手段
深さを定義しようのない純粋な光の海で浮かぶことのできる英会話教室の子供

祝うことに惑わされるのは裏切り者のトラブルシューティングトラップと考え
心に飼われた一匹のワニが故郷に帰りたがっているのを無視する

水の線路が無限に引かれ千の天空と血を結ぶ道に全て託して去る陰謀論の運動

「外国」という悲しみに至る無限を思うような救いが暴走し
やがて君の大切なものが切り裂かれたときに生まれた幻獣が網にかかるとき
根底から破壊的な脳に仕込まれた視線(瞳)を本質へと導く光の言語ができる

舌を意味のパイロットの衝動に任せてやたらと動かして記憶を撹乱する作戦で
死の空間が朝日とともに頭上いっぱいに広がって次に異常な神話に姿を変える
そういう時は信じることを確かなものと結びつけるのをやめてただ無音で歌えばいい

誰にでも最終地点があるという鍛え上げられた認識の古い洋館への理解を深めて
私は不動の作品に囲まれて正常な動作ができなくなった道に寝転がるか座るかする