2023-03-01から1ヶ月間の記事一覧

『記憶のように空を舞い』

記憶のように空を舞い川の水面の光をまとって浮かぶものものの大小を守らずに並行の姿で語るものかつてぼくは、まぜこぜの自然のなかでもまっすぐに歩くことができたビルの吐き出した風が、海に流れて泡となり水平線の向こう側で、豊かな重さをもった黒い大…

『朽ち果てた肖像をなじませるための風雨』

整然と並んだ光の群れがうっと妄幻をひらく瞬間にすでにこじ開けられた船のドアは分厚い肉の方へと沈み込む奥も無い空間に対し完全に均一な偶然布団の勝率は歯の閉じる音で表されている近づけば近づくほど死体になってゆく緑色の眼球を埋め尽くすように降り…