2021-07-01から1ヶ月間の記事一覧

詩『空気の玉の細部』

振り子のような運命に手を伸ばす 古い歌の胸騒ぎをおさえて 飛び上がるふたり、四本足の 接近する惑星に降り注ぐ千のレーザー 視線が命を花に変えるように 視線が光に感情を含ませるように 精神を焼き尽くす乱数 戦いは続く、しかし意味不明に けがもせずに …

詩『雨の日』

雨は戦艦の影の形で黒い傘をさして歩き続けた男を褒めて祝いのつもりで熱を奪った 畦道をやすやすと薙ぎ払う朽ちた無限を生む木槌に名前はなくただずっと前からここに落ちていてこの人がそれを拾ったそれだけのこと恐らく、この神話の遺物は色を持たない蛙の…