2019-05-01から1ヶ月間の記事一覧

詩『閉鎖された入り口がぷるぷる震えている、ようだった、』

閉鎖された入り口がぷるぷる震えている、ようだった、目線を上からの、目線に変えてその震えの、立体感・手触り・いんえいの詳細情報を、注文可能だった、心配りに次いで、体内の平均的な嘘を現実の鮮やかな嘘に塗り替えた、 燃えている、ただ嘘のように燃え…

詩『鳥がいない!』

無謀の叢に立つ 白い靴履く無影の男 迎える崩壊断つ 細い看板のキマイラ 虚空を黒く塗る 背嚢繋がりの二本足 雑音の地面疎ら 視る場所失くした音 光源は夜を射す 平面頼りに空間開く

詩『姉妹の視野で覗かれる、超シーソーの甘い触れ合い』

伝染するツノの、炎こうむった青を、黄髪が正義の旗として揺らす龍人!頑なな姉妹の視野で覗かれる、超シーソーの甘い触れ合いで私の顔の周囲を囲う私の顔が、回転線上から迸る、虹色に 狙われた涙、悪戯、扉が締められる、頭上に暖かさを残して隠れてしまっ…

詩『絶滅は明日を再び蘇らせる・枕の中で干からびて・受肉を払って離陸する』

絶滅は明日を再び蘇らせる枕の中で干からびて受肉を払って離陸するまさか間違いの痕跡など無かったかのように滑走路を耐え難く遠回り「今」が硬く黙らされた涙まみれの顔は酔っ払った絶滅における死の記憶だ 空の重みを悪の資料として逃がすことができるこの…

詩『鉄骨城が反射する』

不意に波の扇が崩れた蜘蛛が膝に乗る温度で 橋の低空に光を遊ばせる無数の斜線が射し緑色の水に白く城が映る 「鉄骨だ」 偽物の木を撃つしかない昼飯休むタンクは太く伸びクレーンの重低音は断続的に美しくもなく吐かれている 中央塔より巨大な倉庫を鳥が目…

詩『必勝法のある風景』

公正は回転する昼夜を知らず雨に濡れたままで終わるだろう(予め与えられた規則への 攻撃としての雨) あらゆる道は人として倒れている 一切の手助けを切断した道は間違っても誰かひとりに沈まぬように 論理的に噛み砕く 有望な子には胃の内側で計画を語る不…

詩『平等な思い出・思い出の聖堂』

流れるということの毎日が哀れな濃度で私の腰を折り曲げて淡い破損の音をたてながら記憶をかき集めて山になる 高層の嫌悪が重さをもっているこれが悪夢になるのだと思う他人の腕 他人の脳で それだけで じゅうぶん深く君を傷つける準備が終わる 思い出の聖堂…

詩『銀の内側』

靴を履いている私は靴として動く重力をもった透明な何かが私の頭とか苦しみの周囲を回っていてその廻りに従って感覚が引っ張られ・引っこ抜かれしながら歩いている 熱の肌の筋肉の義務として人間と人間の立つ床を支える支柱となった私だが人間は支柱でなくな…