詩『平等な思い出・思い出の聖堂』

流れるということの毎日が哀れな濃度で私の腰を折り曲げて
淡い破損の音をたてながら記憶をかき集めて山になる

高層の嫌悪が重さをもっている
これが悪夢になるのだと思う
他人の腕 他人の脳で それだけで 
じゅうぶん深く君を傷つける準備が終わる

思い出の聖堂は無い
平等な思い出は無い

全て削ぎ落とすための懐疑 
存在の場所をしめす階位

違う世界のイルカを許し鼻先で止めて断面の美肉に混沌と酔う
不安の街の薄暗い太陽を今日の記録が照らす
日々の眠り……

連絡し合うことの悲劇 いつも喜びで終わるデジャヴ
実用上の綻びからほら!全て竜騎士の夢だ