詩『細胞のワイングラス』

無数の指グラデーションからなるひだまりと、高らかな幻の扉。
浮遊する賢者に開かれた/配られた、追放/脈動の肖像。
ミクロの舞台を救済するべく、欲望を仰向けにして刻んだ、恥の内臓を脱衣する。
公共施設の覚醒を促し、肘を射出した使徒の境界は、むしろシンプルな学園の反射である。
血液か。チョコレートか。遺書か。領土か。いつも自殺は風になる。
桃色の幼馴染は、空爆でにじんだ空気の山、自動化された優秀な肩幅。
最高級のキャンディは殺された。包み紙の価値を守るために。
矮小な自由主義者よ。(噛み方のドキュメントを見ている。)
落下中のフラッシュの輪郭よ。(牙の意義をベランダが承認する。)
電動猫に抱きついたママの記憶。
遷都したバイク。通過の現象。三角定規の下着。当選した男は流れを移し替えられる。
電飾の基礎を潰してまわる頬を、盗撮やひび割れた感謝にあてよう。
回転する球体は点線を宣言した。(それを私という。)
言葉は七つ目の耳に送られ、シナリオの通りに、神も参加する祭りで流通した。
ところで太陽とは細胞のワイングラスで、巨大なゴシック建築のマス目である。