詩『何を言うのかわからない』

何を言うのかわからない
君にもわからない
何を言うのかわからない
僕にもわからない

誰もわからないはずさ
そうでなければ歌えない
わからないを歌えない

知ってることやわかること
その隙間で恋になるもの

なんと言ったかわからない
なんで言ったかわからない
だって全部 不思議な思い出
だって全部 不思議な思い出
あの日あった出来事全部 

森の虫に託された賢者の遺体のなかで腐り食われ
土の中の青いサイクルを廻るだけで 気持ちがいいよ

くるしくなった合図で飛んだ
嬉しさ離れていった 空虚の手のひら 死んだ
飲まれて取られていった 狂って乗っていった
呼んで叩いて壊した ラ・ラ・ラ 先生はもういないようだ

君の心に至っても
何も思わない
これが僕の歌なんだ

雲の上から教えたい 教えたいことってありますか ない よね
「知ってた?」
「知ってた!」

自分で何も発見 自分で何も発見したくない ない よね
「知ってる?」
「知ってる!」

なんと言ったかわからない
君にもわからない
なんで言ったかわからない
僕にもわからない

誰も知らないはずさ
知った人からいなくなる
いなくなるを歌おう