詩『スジヒヤン・キルジス!』

「猿で?」

声は胴体を殺す。宝石の埋め込まれた眼球。十字架が息を吐きながら乱立している。台風のなかのダンサーが白い草花に眠る黒猫のしっぽを褒める。寒がる形が君のポテンシャルに衝突する時。飛ばせソルトヴァーレを。

さわれば唐突にもなるさ。初めから渡していれば良かったのに。純粋培養のパラノイアがしなっている。手の向こう側にだけそれぞれの天国があるんだ。

「神様っているよ」

都に漂流すればなんだってズタズタさ。怖いものは転覆し中心に行くのだから。

「スジヒヤン・キルジス!」

遊星の死体は茶色。君はキャンセルされたものだけを見る。それは四角形の苦笑い。運命が膨張して悪魔の形になる。鉛筆から暗闇が産まれそのなかで幼い彼女の自慢の手のひらだけが青く青く光っている。