詩『閉じたものをさらに閉じてみると』

閉じたものをさらに閉じてみると
閉じすぎて熱いと分かる

電線の本当の赤色隠され黒く見るしかないのはかわいそう
腫れた地面にコンクリート性身体を擦りつけているのも自由
蛇の肌を持つ猫の胴体で閉じられた柔らかソーセージ苦しんでいる

シャッ
シャッ 
と生える 
咳を誘う
木を殴り倒す

言ってしまえば ただの赤 
言わないことをさらに言わない空気
言わなすぎて口が指先よりも小さく縮む

じっと見ている 紫炎で批判しようと考えている この世界で時間を所有する
止まってしまって止まりすぎてしまって気づかれない命に光るのも許可する

黒い 
赤い 
赤すぎて黒い 
閉じすぎて熱い

今にもどこかのどこかの腕が何かをちぎろうとしていると願ってしまう
誰も許しはしない気づいてもいない

「これもヒツジュだ」と言って
ふわふわのピンク色の知る権利を持った馬が発光する大地を舐める 
そのようにして僕は馬の胃の中に隠れた

舐められなかった半分は元いた場所に帰り
閉じ抜け過ぎて 咳しながら生きて 四季失って
朝も夜も無くなる 赤くて黒い首が髪に隠れて 
誰も色も見えなくなってでもそのままの存在で続く