詩『まるでちぎったキャベツのように』

細い触覚を住宅街に延ばす 
首から下が歪んだ象の首 
透明な凪の責任を負い

あばらぼねを合成して作られた慰め
あばらぼねを合成して作られた喉笛
あばらぼねを合成して作られた草原

黒い 果物の 喜び

立入禁止の泥沼 泥沼の底 引き裂かれた人間
まるでちぎったキャベツのように
全ては人間から始まったのだ
泡のように 虹に

住宅街は永久の夜に覆われた 
子供のような無邪気さで 
遠くに巨大な透明なつまらない夜が 
くるくると再生し
散るまで