詩『陽気な鷲がその翼からばらまいた黄金は軽い』

豊かな氷は首をしめあげられた犬のように赤い
緊張感のある他殺の冷ややかな空気と真逆の場所で
単独で永久回転する頭脳が生やした千本の足
ランダムに蠢く足は氷の大地を目指して全方向に走る
地下の冷たい腕輪や 復活した黒い蛙のパラシュート降下を見るために

球体歩行者の思考の光はまず6つ目の乳房に向かう
レンブラントの淡い光 シルクハット内部の空気 植物学者の知らない観念のオアシス
分裂済みの叡智 膨張した錬金術が作り出す星座 狂暴な犬の痙攣 オーバードーズ
探索好きのフィロソフィアが記憶を頼りに走り出す

指は何本でもいいか? 言語設定は郵便システムの通りに
縦にずらりと 縦にずらりと並ぶがいい
”地球の全・死者(祖父)にも分かるように記しなさい”
狂喜 狂喜 狂喜で傾いた 狂喜 狂喜 狂喜の現実

なぜこのような落胆を絶対の存在として残さなければならないのか?
敬虔は用水路に 崇高は革新的なアーカイブシステムの中に格納された
後悔のなかでも短槍を投げ続けるしかない 未だ世界を知らない子供を幽閉してでも

腐敗した破壊に憧れよう ほんの数秒間だけ光る太陽を見逃すな
滝はどこにでもある 黄金のハンマーなら錯覚の工場で大量生産されてる
赤く輝く鏡のために 君も光の中で今なお湧き出し続ける色彩の亡霊を拾おう

無音の世界でも意味を求めず 目に見えない糸の絡まりを解き続けることだ
いずれ何かが吹き上がるだろう 陽気な鷲がその翼からばらまいた黄金は軽い
静寂のなかで酔ってはならない 地上に落下してでも赤子内部の火花を集めよ

私はあらゆる場所で小さく小さく炸裂している抜け目のない天地創造
この世で生きる幾人かの球体歩行者と共に見ていくつもりだ