揺れる視界はそのままにして
足つける地面を探すのはもうやめた
世界は初めからそうだったんだと思い出したら
すがすがしく歩けた
過去とかグルグルにして横から襲おう
未来は細切れの 細切れの束になった
街で偶然すれ違っても君はまったくの無反応で明日には
僕のことを忘れてしまうんだねとか苦しくて
直線的に思えた理想って実は
すこしずつ曲がりながら元の場所に帰っているとか
後ろには視野が 前では海が
同じような揺れをせわしなく作っている
僕はあらゆる支配を避けて独りきりで
「この場所では動ける」と自由に言える