詩『AAQ』

白い広野にまばらに立って走り出すのは
再来を待ち望まれた桃色の直交者

指先から流れ出すユーモアは
穏やかに前を行け
ウォーキング・メモリアル・アルバム

電卓はゆっくりと息を吐き
目から始める
三階から見える階段の
ずらしずらしで送信される
たよりない落ち葉

拡散する中心は私の勝利を不確かにし続ける
次の数字に
おとなしく聞く準備しよう

上に乗せる
あちらからこちらへと渡す
伝言ゲームのついた扉
嵐のような文字で空を見比べる
「戻れ」とだけ記された
一段から前の一段に向かいましょう

楕円を描く思考外の自動動作は
真実など知らず
結論を先に見ている

原理や概念のための時間を忘れた顔映す
なによりも雲のように不定形の内側を信じる