詩『暑い日の雷鳴』

ゲームは終わりにして雲の内部や傾いた背骨を思考するとしよう
繋ぎ目の隙間に打ち込まれた水分子が震えている 無数の円が縛られている
幼生・原始生命のゆらぎは波として いずれ打ち返される湾曲した剣 光線跡

所持の苦しみと波のごとき喜びの放射線を希望する そして塊となれ
蝶が放つ火と浄化の箱型時空間の中で鱗粉は傷つくことのないゆるやかな夜の馬となるだろう

五秒間の傾斜 私を手招きした 恥の中央交通

際限無く入り組んだ幼児性の悪夢のまっただなかで
ダクト8を二人きりで周回せよ 勝利の十字を忙しく振り上げよ
振り回して 舌の上から来るがいい 虹色で
喉の密かな魔法に接近し突進ではない意識を持つがいい

灰色の煙が水色の影を伴って夜の雲から舞い降りる

ルールの無い世界では王の左側に立つ狼が虚無・黄色い道を見せる
叫びと震え 
弛緩した顔が燃えるような断末魔に備えて基盤へ降り注ぐ石像の欠片を送る
声が走らせる睡眠時蜃気楼直線はどこにもないふりをして
暑い日の雷鳴に潜む