詩『君は宇宙、不死・宇宙』

砂の上に緑色に立って待つ善悪の起源体プル・クストラ
それは彼の手の中で何度でも爆発する
彼はひび割れた奇妙な鉄柱様の大地を好む

やがて大地は倫理を呑み込んで
動物の集う便所を目指す
アフリカの便所
フランスの便所
その便所あの便所…
それは鹿が眠る聖なる城でなく
ただ流れ行くものの比喩として存在した
「オープニング原理!二時間の管を通過する試練に耐えよ!」

”偽海 敬虔にそよぎ 頭蓋骨に色づく 朝の光”

永遠に幸せな子供たちに針だらけの手をあてて君は
「もっと良くならなければならない」と言う
幸せなエンジニアを見ているように 
筆致は無い タイポの脳が延長する 

庭の整った草木の輪郭
輪郭のひとつに曰く
「私が知る全ての少女の肉体が輪郭を持つなら
私が知る全ての少女の肉体は消えてしまえ」
輪郭の内部に宇宙の砂が散りばめられている

死んだ輪郭の中から一本の鉄柱を引きずり出すように
一連の時空が私に近づいてくる
罅の亀裂の暗闇から不可聴音域の爆音が覗き私の耳を破壊する
当たり前に そこかしこに 空気としてある暴力

ここは善悪の起源体プル・クストラの体内で
体内では何もかもが起こる
面倒な美や捕縛された思想はバラバラに崩れる
体内では何もかもが起こる
4回だけ試された針のように
血だらけに倒れる鹿の名を誰もが忘れている
その血で描くのだと敬虔な薔薇は何度でも言う

砂は宇宙の泡 君は宇宙、不死・宇宙 
無人ビルでただ一人矛盾ビルと言うように
崩れ去れよ 崩れ去れよ 崩れ去れよ
血などなくとも

私は悲しみを知るだろうか?
私はいつその倫理を水に流すのだろうか?
鹿として待つ少女の見ないうちに
この一日は終わる

パンの終わりのように
コーヒーの終わりのように
レコードのある部屋の雑然とした情報の群れの中で
私だけが悪の滅びを待っている

死者の味、味わうよ
殺人事件の日々