詩『無題』

仰々しく落ちる雫に彼岸が通る帰り際

芝生が熱情を冷やすたった一度の接触

青みがかった視界に眩暈の進軍の靴音

葉の中の血脈に宇宙から歴史学の誘い

内臓が主体を求め俺に会いに来る死線

変身した論理が武器に闘争心を求める

生存の衛星に地中深く埋めた死の気配

馬乗りの器用な同時代には反射で遭遇

形の合う部品なくし永久に未完成でも

時計のない生活で安らかにならない腕